コラム

新米ママインタビュー③

2018/11/16

ママになってみて思うこと

「恋愛感情とか全くなしに、家族みたいだなと思える関係はなかった」

―――ママになって辛いなと思ったことはありますか?

さやママ 私、計算がめちゃくちゃ苦手なんです。前の化粧品販売の時もそうだったんですけど、正確な仕事が出来ない人なんです。

―――会計が苦手?

さやママ アバウトな感じで。わしゃわしゃってやって、許してもらっちゃうおうという感じなんでね(笑)。そこは結構、ブチ当たってる壁ですね。

―――ママになってよかったことは?

さやママ 水商売は将来不安じゃないですか?ずっと出来る仕事じゃないと思ってたし、結局、見た目と若さがないと、どんどん稼げなくなっていくんじゃないかと。

―――スナックは違うぞと。

さやママ そうですね。将来の光が見えた。ここで生きていけると思って。仕事なんかしないで、とっとと結婚しちゃえばいいと思っていた時期もあったんですよ。もしかしたら地元に帰るのかな?とか。でも、そんなことよりも、今は楽しいし、大事だなと思ってます。周りにいる玉さんやスタッフのみんな、お客さんたちと一緒に居たいなと。時を重ねるごとにその思いが強くなってる。

―――結婚したらこの仕事は辞めますか?

さやママ 前はそう思ってたんですけど、今はわからないです。そういう状況になってみないと。ちょっとやそっとでは辞めないと思いますよ。

―――今一番大事なのがママ業。

さやママ そう。スナック玉ちゃんかな。

―――ママとしてアルバイト、スタッフにどんな指導をしていますか?

さやママ 厳しく何かを言ったりとかしないです。あんまりゆるくやりすぎて弛んでるときは言いますけどね。ママだとしても、自分も好かれたいのもあるじゃないですか。そんなに厳しいことも言いたくないで。「まあ、アルバイトだしね」みたいな。チーママになる人だとか、ずっとここで働きたいという人ならば、言った方がいいのかもしれないですけどね。でも、そういうピリピリした空気ってお客さんにも伝わるから、楽しく和気あいあいが一番ですよ。

―――ほぼ放任?

さやママ 指示はしますよ。あれやってこれやってと。でも、「〇〇しないで」という指示は出しません。

―――「〇〇しないで」を言わないのが、さやママの指導方針

さやママ 本当に目に余ることはいいますよ。めちゃくちゃスマホいじってたりとか(笑)。この間、棒付きの飴を舐めながら接客してる子がいて、ただの飴だったらバレないけど、棒付きはさすがにね。それちょっとやめようよって。

―――熊本市議会みたいですね。「飴を舐めるな」って(笑)。

さやママ 友達っぽくなりすぎちゃって、いいですよ、いいですよになっちゃうんですよ。でも、言う時は言わないと。

―――オーナーの玉さんはどんな人ですか?

さやママ めちゃくちゃ優しいな、と思いますね。私を使ってくれてるし。ある意味、大丈夫?もっと言うことないのかな?と。

―――もっと意見して欲しいと。

さやママ この間、話した時に「これからはさやのことを育てないといけないから、厳しいことも言うかもしれないけど、厳しいこと言っていい?」って。酔っぱらってましたけどね(笑)。お互い、言いすぎたなと思ったらそれ以上踏み込まないし、玉さんは結構、私に関しては譲ってくれてるんじゃないかと思います。

―――ママとして自分に点数を付けるとしたら何点ですか?

さやママ 60点ぐらい。

―――厳しいですね。

さやママ 誰の意見を聞いたらいいのか、よくわからないし、玉さんの知り合いのママさんたちには褒められるんですよ。うれしいんですけど、私が昔から知ってるベテランママや同業の友達が店に来たときは言われますね。「もっとママっぽくしてなさい」「お客さんにも厳しく言った方がいい」とか。やっぱり、まだプレーヤー感覚でいるんでしょうね。たぶん。

―――将来、独立してスナックを開きたいと思いますか?

さやママ 全然思ってないですね。一回も考えたこともない。

―――オーナーママへの夢は?

さやママ 一生雇われママでいいです(笑)。基本的に全てがめんどくさがりなんです。自分でやるなんて考えたら、何もかもが大変そうじゃないですか?

―――まず店を探さなきゃいけない、備品だ、仕入れだ、女の子募集だと、いろいろかかりますね。

さやママさやママ 貯金も使いたくないし。貯めこみたい。旅行で使いたい(笑)。

―――ママ業はやれるところまでやる?

さやママ 玉さんたちと一緒に居たい。あと、常連さんとね。私がママをやりたいというか、みんなと一緒に居たい(笑)。だから今は、100%スナック玉ちゃんのママ。みんなが大好きですね。

―――マナーが悪いとか、困ったお客さんって人いませんか?

さやママ ある意味、そういう時にママの特権を使えるんですよね。この人嫌だと思ったら、お菓子とか無くなっても放置してます(笑)。ちょっとした抵抗、みたいな。まあ、ずーと放置はしないですけど、相手に気づかれない程度のガス抜きです。

―――さやママの話を聞いてると、全く苦労がなさそうなんですが、お店でぶっちゃけ嫌なこととかないですか?

さやママ 特にないですね。基本、嫌なことはすぐに忘れちゃうので。大事なことも忘れるんですけど(笑)、嫌なことは速攻で。

―――ポジティブシンキング、前向きで楽天家の人はスナックのママに向いてるということですね。

さやママ そうかもしれないです。でも、落ち込んだ時期があったママは、お客さんに人生相談とかされますからね。私は相談とかされないタイプなんで。嫌なことは忘れてしまう。無理なものは無理だし、カレーは作りません(笑)。

―――これからスナックのママになろうとしてる人に一言

さやママ 今まで恋愛感情とか全くなしに、家族みたいだなと思える関係はなかった。他の仕事だと、スタッフとは家族的に接することはあるかもしれないけど、スナックの場合は、お客さんまで、昔からのめっちゃ大親友と思えちゃう。ママになるまではこの感覚はなかったんです。ホントに楽しいよ、と言いたいですね。


取材・構成 やまもと茂

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